数多いラインナップの中から最適な機種を選定するにあたり、先ず必要となるヒーター容量を求めてください。ヒーター容量の算出方法には、次の2つの方法があります。
 
 
@ 風量と温度から求める場合
 
ヒーター容量(W)=流量g/分(Q)×昇温温度(儺)×0.02
 
例えば、1,000g/分の空気( 20℃)を100℃昇温させる為に必要なヒーター容量は、 1,000×100×0.02 = 1,000(W)となります。
 
なお、これらの数値には「放熱ロス」、「熱変換効率」、「製作誤差」などが含まれません。
ヒーター機種を選定する際は、安全率(1.2〜1.3)を掛けてください。
 2,000(W)×1.2 = 2,400(W)
 
 
A 被加熱物から求める場合
 
ヒーター容量(W)=(A被加熱物の温度上昇に必要な熱量+B使用温度時の熱ロス)
 
A 被加熱物の温度上昇に必要な熱量を求めます。
  
  A= 重量(体積×比重)(kg)×比熱(J/kg・℃)×凾s
時間(秒)
  
B 加熱時の熱ロスを求めます。
  
  B=単位面積あたりの熱ロス(W/cm2)×面積(cm2)
  
  熱ロスに関する指標は、下のグラフをご参照ください。
  (グラフ上の単位はKW/m2となっています)
 
 
※ Aにより求められる数値は、ヒーターの熱エネルギー全てが被加熱物の温度上昇に使われる場合の数値です。
 
 
ヒーター容量算出例 (被加熱物からの算出)
 
Step1
  ●被加熱物の比熱(J/Kg・℃) 被冷却物:鉄、比重:7.8、比熱:461(J/Kg・℃)
参考資料:各種物質の性質
●被加熱物の体積 10cm×10cm×10cm
●温度差(冲) 希望加熱温度:300℃ − ワーク温度:20℃ = 温度差:280℃
●冷却時間(Sec) 5分(300秒)
 
Step2
 被加熱物の温度上昇に必要な熱量
   A= 1×7.8×461×(300−20) ≒3356
5×60
 
Step3
 加熱時の熱ロス
   B=0.6×(100×6)=360
 
Step4
 ヒーター容量(W)=A+B
   3356(W)+360(W)=3716(W)
 
Step5
 安全率1.2を掛け、必要とされるヒーター容量を求めます
   3716(W)×1.2≒4500(W)
 
 
注意:
実際の設置状況(ヒーターと被加熱物との距離、周辺温度、周辺設備)により効率は大きく変わります。
機種選定のベースとなるヒーター容量は、十分余裕のある容量に設定されることをお勧めします。
 
 
 
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